車の走行距離は、売却額にどう影響するのか?詳しくご紹介

車の走行距離は、売却額にどう影響するのか?詳しくご紹介

車を買い替えるかどうかの検討をするときにひとつの目安となるのが、現在乗っている車の走行距離です。車の走行距離は、車の劣化具合を判断する目安になるという見方があります。そして、車を売却するときの売却価格を左右するポイントのひとつともなります。

走行距離は車にとって何を意味するものなのか?なぜ走行距離が車の売却価格を左右するのか?具体的な走行距離と売却額の関係などといったことを見ていきます。

そもそも走行距離とは?

車の走行距離というのは、その車が新車のときからどれくらいの距離を走ったかを表すものです。車に使われている部品のほとんどは、消耗部品で作られています。なので、走行距離が長くなればなるほど部品が劣化していることになるのです。

走行距離は、車のフロントパネルに設置されている「オドメーター」や「トリップメーター」に表示されている数字で表されます。トリップメーターは一部の走行距離を測ったり燃費を測る場合などに使用したりするもので、リセットすることができます。一方オドメーターはトータルの走行距離を表すもので、リセットすることができません。

車を売却するときに走行距離はどう関係するか?

そんな走行距離は、車の売却時にどのように関係するのでしょうか。車の走行距離が少なければ少ないほど、基本的に売却価格は高くなる傾向があります。なぜかというと先ほど述べたように、走行距離が長ければ長いほど車は劣化しているという風に考えられるからです。

もちろんその車の需要、グレード、事故歴の有無などによっても売却価格は影響を受けますが、走行距離が売却価格に大きな影響を及ぼすことは間違いありません。

売却価格に影響する走行距離はどれくらい?

ではどれくらいの走行距離が売却価格に影響を及ぼすのか見ていきましょう。ちなみに、売却査定金額と走行距離の関係というのは「日本自動車査定協会」の「査定基準」により定められています。その「査定基準」によると「使用した月日に応じて、車の評価は落ちていく」「使用年数と走行距離との対比で加点もしくは減点される」「車のカテゴリーによって走行距離ごとの加減率は変化する」となっています。

このことから、必ずしも走行距離の短い車は高く売却でき、長い車は安い売却価格となってしまうわけではありません。ただし走行距離が査定に影響を及ぼす目安の距離は存在しています。ではその目安の走行距離ごとに査定がどのようになるのかを解説していきます。

1万キロ

走行距離が1万キロを超えているかどうかというのが、一般的な査定基準の目安となります。ただし、走行距離が短くても運転していない期間があまりにも長い場合は、逆に査定が下がってしまう場合もあります。なぜなら自動車をはじめとした機械類は、動かさずに置いておくと劣化が早くなるからです。

5万キロ

次に査定時に大きく影響を与えるのが5万キロという走行距離です。5万キロを超えて走行している車のことを一般的に「多走行車」と呼びます。このような名称で呼ばれること、そして5万キロというキリの良い数字を超えていることから、5万キロオーバーだと査定は厳しくなるのが一般的です。

車の部品的にも5万キロというのは、消耗・劣化が激しくなる走行距離です。たとえばタイヤの場合、新車時から使用しているものなら、すり減りが激しくなってきます。またブレーキのディスクパッドもこのくらいの走行距離で劣化が目立つようになるため、このことからも走行距離が5万キロを超えた車は、査定が厳しくなるのです。

10万キロ

10万キロという走行距離は、車の使用年数の大きな区切りとなる数字です。この距離を超えた場合は車の寿命であると捉えられる場合もあります。したがって、この距離を超えた走行距離の車は「過走行車」と呼ばれ査定が大幅に下がってしまうのが一般的です。ただし最近の自動車は昔に比べて性能が格段に良くなっています。そのため10万キロを超えていてもそれなりの価格で売却できる場合もあります。

車の売却価格をアップさせるコツ

このように車の走行距離は売却時の査定額に大きな影響を与えます。しかし先でも述べているように走行距離が査定のすべてではなく、車の整備状況や汚れの具合、その他の要因により売却額は変動します。ではできるだけ高い金額で売却するには、どのような方法があるのか?を見ていきます。

週1日、30分は走行させる

車というのは動かしていないと、どんどん劣化が激しくなります。そのため、どんなに乗る機会がない車でも、週1日30分以上は走行させるようにしましょう。30分間エンジンをかけておくだけではタイヤの劣化が防げないので、走行するようにしましょう。

メンテナンス記録を用意しておく

車の過去のメンテナンス記録があると、売却査定がアップすることもあります。メンテナンス記録があれば過去きちんとメンテナンスしてきたという証拠になるからです。メンテナンス記録がないからといって査定がダウンすることはありません。しかし、査定額が高くなる可能性は高まりますので、用意しておいた方が良いでしょう。

まめに清掃をしておく

まめに清掃をしておく

査定時に汚れが付いてホコリが溜まったままでは、査定士に良い印象をあたえられません。汚いからと言って売却価格が下がることはありませんが、清掃の行き届いた車のほうが良い印象を与えられます。

まとめ

車の走行距離は、車の劣化具合を測るためのひとつの目安となります。車を売却するときには走行距離の少ない方が高く、多い方が安くなるというのが一般的です。具体的な走行距離で言うと、1万キロ、5万キロ、10万キロが区切りとなり売却額に影響を与える数字となっています。

ただ、売却額は走行距離だけに影響されるものではありません。たとえば、長期間動かしていない車は走行距離が少なくても劣化の激しい場合があり、査定額に悪影響を及ぼすこともありえます。できるだけ高く売却したいなら、週1回は走行させる、清掃をまめに行うことを心掛けましょう。

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